怪文庫

怪文庫では都市伝説やオカルトをテーマにした様々な「体験談」を掲載致しております。聞いたことがない都市伝説、実話怪談、ヒトコワ話など、様々な怪談奇談を毎週更新致しております。すぐに読める短編、読みやすい長編が多数ございますのでお気軽にご覧ください。

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タイガーストーン

私が中学生のとき、家族と一緒に、引っ越しの際に必要な家具を買いに行ったときのことです。 タイガーストーンであろうブレスレットがレジ横のザルに入って売られているのを見て私は、猛烈にそれが欲しくなりました。 親にどうしても、と強請って、そのブレ…

写しとったもの

私は以前、葬儀会社で働いていました。 とはいっても個人経営の小さな会社です。店舗、と呼んだほうがいいくらいの。 葬儀の場というものは、まさに悲喜こもごもです。 映画などでそれをテーマにしたコメディがあるくらいに、ときにはドタバタとすることもあ…

目を開けてはいけない神社

私の父方の祖父母は北海道のK村という場所に住んでいました。 海の近くの非常に小さな村で、子どもの足でもほんの1時間足らずで一回りできてしまうような場所です。 両親が共働きだったため、幼い頃は夏休みなどの長期休みの度に祖父母に預けられていました…

ピエロの恐怖

これは私が幼少の頃体験した話です。 私は三人兄弟の真ん中で、二つ上の兄はとても頭が良く優秀、三つ下の弟は優しい性格の活発な男の子です。 そんな二人に挟まれて自分はある意味何の取り柄もない男でした。 両親から兄と弟は可愛がられていましたが自分だ…

チャイムを鳴らす男

これは私が初めて青森県で一人暮らしをしていた時の話です。 仕事の転勤で都内から青森に行くことになりました。 今まで旅行などでも青森県には行ったことがなかった私は新たな環境に何故だかワクワクしていました。 引越し先は青森市内の会社が手配してくれ…

雨の日

これは私が小学生の時の体験です。 当時、私には仲の良い友人が3人いました。 みんな幼稚園から一緒で同じ小学校に入学。 いつも一緒で、休み時間だけでなく、放課後も家に帰って荷物を置いたらすぐ集合して遊んでいました。 その日は梅雨半ばの小雨の降る蒸…

ヒバロ族のお面

これは私が小学校低学年頃、今から40年以上昔の話です。 私の家は祖父母と同居していてその祖母には戦前ブラジルに移住した兄がいました。 その兄はだいぶ前に亡くなってしまっていたようなのですがその息子、祖母にとっては甥に当たる人物が日系二世として…

あの夜見た女の子

これは私が小学生の時に体験したお話です。 私は当時、鼻炎に悩まされていてよく鼻水が止まらない小学生でした。 そんな私は2階建ての一軒家に、両親と弟2人と5人家族で暮らしていました。 2階の寝室で家族全員川の字で寝ていたある夜、ふいにトイレに行きた…

もらった御守りの真実

このは私が20代前半に体験した話です。 その頃、私は就職活動中で、色々な会社の面接を受けていました。 しかし、不景気などが影響してなかなか会社の内定がもらえずに苦しんでいました。 一日に会社の面接を二、三件はしごして受けては一人暮らしのアパート…

苗代田

私の住んでいる近畿地方のある小さな町の風習とそれにまつわる話です。 一般的に、田植えの前に「苗代田」と言って、稲の苗を15センチほど密集させて育てるのですが、私の住んでいる町ではその苗代田にその農家の人が育てたお花を泥に突き刺すようにしてお…