怪文庫

怪文庫では、多数の怖い話や不思議な話を掲載致しております。また怪文庫では随時「怖い話」を募集致しております。洒落にならない怖い話や呪いや呪物に関する話など、背筋が凍るような物語をほぼ毎日更新致しております。すぐに読める短編、読みやすい長編が多数ございますのでお気軽にご覧ください。

怪文庫

旅館のトイレ

私の父の田舎のA県は見渡す限り畑に囲まれていて、実家もなんだか倉庫みたいなところでした。 毎年夏休みに父の田舎の旅館に泊まりに行くのが習慣でした。 海で泳いだり、旅館でごはんを食べたり、父方の祖父と祖母に会いに行ったりしました。 一昨年の夏、…

受け入れない町

あれは私が仕事の都合で住んだ町での出来事です。 地方に転勤となった私は家を探していたのですが、ケチな私の勤め先は家賃補助が出ません。 そこで不動産屋に少し離れても良いから安いところをと言って紹介されたのが、A郡にある貸家でした。 独り暮らしな…

祠と雨の女

私の古い友人の話。 彼は仲間内で有名な雨男だった。 子供の頃から友人と一緒に遊ぶ日はどんなに晴天の予報でも外れて雨が降った。 雨の強さは小雨からバケツをひっくり返したような土砂降りまで、日によってまちまちだった。 降るのは友人が休日遊びに行く…

あかまんま

私の故郷である東京都八王子市では、盆の時期になると赤飯を炊いて仏壇にお供えをする風習がある。 小さな頃は、盆には赤飯をお供えするのは当たり前のことだったので、この風習を疑問に思ったこともなかった。 最近知ったことだが、どうやら赤飯を供えるの…

日本軍が残した爆弾

私は、小学二年生になるまでの八年間を新宿の下町で暮らしていた。 その後、私たち家族は、父親の仕事の関係で大阪に移ることになった。 学生時代、私はあまり勉強が得意な方ではなかったが、大阪の高校から、当時新宿にあった某薬科大学を受験し、運よく合…

赤いマント

ある町には、夜になると現れるという不思議な現象があった。 それは、赤いマントを羽織った「赤マントさん」という怪人が出現するというものだった。 赤マントさんは、夜道を歩く人々を追いかけ、その背後に現れると言われていた。 見た目は人間と変わらない…

トンネルの終わりにある謎の村

祖父が若かりし頃、彼と数人の友人たちは、山奥でキャンプをすることにしました。 その夏は暑く、湿度が高く、日が沈むと蚊がわんさか湧いてきました。 夜の闇が森を包み込むと、周囲は静かで幽玄な雰囲気に包まれました。 キャンプファイヤーを囲んでいると…

美術室の絵画

私が聞いたある学校の美術室にまつわる都市伝説をお教えします。 その美術室には、壁にかかった絵画があったのですが、その絵画が季節に応じて入れ替わっていました。 たとえば、春には花が咲き誇る絵画や新緑の絵画が飾られ、冬には雪山の絵画やかけられて…

学校の都市伝説

これは私の通っていた小学校に伝わる都市伝説です。 私が通う小学校は当時私が通っている段階で既に創立100年を超えており歴史のある学校でした。 戦前、戦時中から場所を変えずにずっとその場所に位置しています。 戦時中には空襲で亡くなった人を校庭に集…

二年二組

私が通っていた女子高には噂がありました。 それは、『二年二組は誰も知らないクラスメイトがいる』 または、『校舎の二階の右から二つ目の教室に何者かがいる』というものです。毎年、そこが二年二組の教室になるからです。 その教室で写真を撮ると、見知ら…

犬鳴峠で体験した出来事

私の地元には「犬鳴峠」という有名な心霊スポットがあります。 映画化もされているため、名前を知っている方も多いと思われます。 もとは「旧犬鳴トンネル」だったのですが、トンネルを通れないようにブロックで閉鎖され、ブロックの向こうには地図に載って…

アパートの鍵

私が大学生になり、一人暮らしを始めた時の話です。 新しい家は割と外観もキレイで、コンビニなどのアクセスも悪くないアパートの3階の部屋でした。 私の部屋は302号室で隣の303号室はどうやら空き家になっているようでしたが、逆隣の301号室にはちょうど私…

みつばち89

これは私が経験した不可解な話です。 どのように確認すればいいのか分からないため、皆さんに聞いて頂きたいと思います。 私は都内の食品メーカーに勤める女子社員です。 趣味は美容室巡りで、気になるサロンはよくチェックしています。 もちろん、ネイルケ…

白蛇様

私の体験した怖い話です。 私の実家には神棚があって、祖母は毎朝お神酒を供えて家内安全を祈願していました。 そのせいか、私も何かあるとすぐに家神様にお祈りをしていました。 東京の大学を卒業し、都内の広告代理店に就職しました。 事務員として働いて…

見え猿様

これは私が地元へ帰った時に起きた事である。 私の地元は地方都市からかなり離れた田園風景が広がるいわゆる田舎と呼ばれる場所である。 農作業をしている両親の仕事を継ぐために都会の学校にて勉強している。 学校が長期の休みに入ったためこのタイミングで…

出口が無い森

この話をするには、まずは私の子供の頃の話からしなくてはいけません。 その日は親戚の家に家族で遊びに行った帰りでした。 夜遅くなり、街頭がぽつりぽつりとつくだけの田舎道を父の運転で帰宅していました。 父は運転手の仕事をしており、運転が上手いし、…

カナダの肉食竜

私はかつて、カナダに留学していたことがあります。 今から20年近く前、当時中学生だった私は、カナダの学校と交換留学生ということでカナダに1か月ほど留学することになりました。 カナダは実は恐竜の化石がよく見つかる地域で、多くの博物館を有している地…

見える眼鏡

私の友人から聞いた噂話です。 とある大学に通う男子学生がいました。 男子学生はおしゃれが大好きですが、お金がないのでいつもリサイクルショップで洋服などを購入していました。 そこでたまたま入った古いリサイクルショップに入ると、おしゃれなダテ眼鏡…

のだけトンネル

信州は上田市にある「のだけトンネル」。 トンネルの上に墓地がある事もあり、昼間でも何となく薄暗さを感じるトンネルである。 実は、このトンネル入り口と出口の形が丸と四角と形が違うのだ。 聞くところによるとトンネルができた当初は出口も入り口も丸く…

僕を変えてくれた霊の話

今日は、僕の人生を変えた不思議な出来事について話したいと思います。 10年前、私は平凡な大学生でした。 将来の夢もなく、大学も英語が一番得意だったから英文科を選んだだけで、燃えるように好きなものがありませんでした。 さらに、高校時代に両想いにな…

呪いの宅配便

夜10時「当選おめでとうございます」とメールが届きましました。 「お申し込みの商品が抽選の結果当選いたしました。商品をお受け取りください」 という内容です。 私は何かに申し込んだ記憶もないので、詐欺メールだろうと思ったのですが「今すぐ連絡してく…

灰色の文字

私は平凡な会社員。 特別な趣味はないが、唯一、続けている趣味がある。 それは、ブログを読むことだ。 芸能人や有名人のブログもたまには見るが、多くは一般の人のブログだ。 その時、悩んでいたり関心があることについて、書いてあるブログを探して、ただ…

呼び戻した叫び声

同期のハナとは月に2回、一緒に出張に行っています。 移動は社用車なので、交代で運転していました。 行きも帰りも基本はバイパスを通っていましたが、その日はなぜか「下道から帰ろう」とハナが言いました。 でもその下道には途中に避けるべきトンネルがあ…

注連縄の先

これは私が体験した不思議な出来事です。 ひと晩経った今でもこれが夢だったのか、現実だったのか分かりません。 昨日の朝、私は犬のポチを連れて、家の裏手の神社に散歩に行きました。 長い階段を上り、神社の境内を一周して帰って来るのが、朝の日課です。…

和子ちゃん

私が子どもの頃に住んでいた町には、お化けが出ることで有名な坂がありました。 坂道の隣には、新しくできた真っ白いマンションが、坂に沿うように勾配をつけて建てられており、何とも不気味な雰囲気を漂わせていました。 はじめは、新しいマンションに住み…

トンネルに現れる女

全国にたくさんあるトンネルですが、私が住む沖縄県にも、トンネルがたくさんあります。 沖縄県にあるトンネルは、ほかの地域のトンネルとは違い、距離が短いトンネルが多いのですが、その中の一つに、私がいつも通るトンネルがあります。 そのトンネルは、…

謎の穴

小学生の頃だった。 そこそこ田舎の為道路もまだまだ整備がなされておらず、土手道なども多かった。 帰り道、なんとなく見た脇道の草むらの中に直径10センチくらいの穴が空いていて、自分は興味津々で近づき、その中を覗き込んだ。 中は真っ暗。深さなども良…

こんこんさん

今回、オカルト好きな先輩から伺ったおいなりさんにお願いして異世界へ行く方法を紹介させていただきます。 先輩はその行き方を友人から教わったそうで実際に行ってみた所、非常に不思議な体験をしたと話してくれましたのでその体験談もあわせて記載します。…

語られない事実

子供の頃に、関東圏の田舎街に住んでいました。 郊外から離れるとすぐに田んぼと畑だらけになってしまう様な場所でした。 近所の子供は大抵、暗くなるまで外で遊んでも平気なぐらい安全な場所でした。 それでも子供の頃は当たり前ですが、夕方5時までには帰…

魔除けの鏡

私の母方の実家はかなり田舎で、私が高校まで村の中には信号もなかった。 そんな村の地主が母の実家だ。 その村は窪地になっていたので大雨の時は浸水しやすい環境だったのだが、母の実家は高台にあったので被害を受けることはなかったが、曽祖母は「鏡が守…