俺が大学生の頃オカルト研究会に参加してて、その時に噂になった都市伝説なんだけど、当時、研究会の活動としていろんな心霊スポットに行ってたのよ。
オカルト研究会には5人所属していて、心霊スポットに行く際は必ず5人で行くというルールで、記録として映像も撮影するから、前2人でライトと撮影、真ん中はメンバーの安全確認兼、周りの状況確認係、後ろ2人でライトと撮影という隊列で探索していた。
いつもの活動として5人でスケジュールを組み、とある廃病院に行くことになったけど
探索の前日にメンバーの1人が体調不良になったんだよ。
あ、心霊とか関係なしの普通の体調不良な。
行く予定の心霊スポットが廃病院ってこともあって、きちんと所有者に許可も取って、日程もお知らせしてたもんだから、ドタキャンするわけにもいかなくて、仕方なく4人で行くことにしたわけ。
いつもの隊列の真ん中の役を外して、撮影2人ライト2人という隊列になったんだけど、夜の廃病院ってだけで雰囲気がすごくてさ、雨上がりみたいな体にまとわりつくじめじめした空気感があって、4人とも割と興奮して、アドレナリンってのが沸き上がってたのよ。
いざ病院内の探索を開始すると、とにかくいろんなことが起きた。
人の足音やラップ音は当たり前。話し声が聞こえたり、人影が見えたり。
これは体調不良のメンバーに見せるのが楽しみだな。ってずっと興奮気味だった。
廃病院にはあるあるのレントゲン写真と一緒になったカルテが大量にある部屋があったんだけど、所有者さんからも聞いてたし、触らないようにと注意も受けてたけど、俺らみんな興奮してるのよ。
そりゃ一枚くらい資料として持って帰ってもってバレないと思うわけ。
オカルト話ではよくあるよな。そういうの持って帰ると帰り道事故るとか、気が狂うとか。
そういうこともなくてさ、無事帰れた。
後日活動の報告として、行かなかったメンバーにカルテを渡して、撮影した動画を見ながら色々話してたの。
そしたらさ、行かなかった友人がいきなり叫びだして、気が狂ったのよ。
本当突拍子もなく。
すぐ行きつけのお祓い寺に行ったらさ、そこの住職から、4人で行った?なんか持ち帰ったやろ?と言われて、びくっとなった。
住職曰く、死に関連する場所へ4人という人数で行くとなにか起きることが多いらしく、さらにカルテとか持ち帰っちゃってるから、行ってないメンバーに影響を起こしたらしい。
その友人はお祓いを受けて、何とか正気を取り戻したけど、そういう一度でも祟られた人間は引き寄せやすくなるみたいで、住職からはもう活動に参加するなって注意を受けてた。
しかも叫び声が大学構内に割と響き渡っちゃったせいで、大学内でも噂になってさ、
廃病院に4人で行くと死ぬという都市伝説が地元で広がったって話。
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