• 2025年11月21日
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ない部屋

これは、俺がまだ建築設計の仕事を始めて2年目くらいの、本当にあった話だ。まあ、信じるか信じないかは、読んでる人に任せる。   俺たちの仕事ってのは、キラキラした新築の設計だけじゃない。時には、築何十年っていう古い建物の改修とか増築に関わることもある。   その日も、とある地方都市にある古い旅館の改修案件で、俺は先輩の佐々木さんと一緒に現地調査に来ていた。   その旅館は、明治時代に建てられたってい […]

  • 2025年11月14日
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臨海実習

これは私が学生時代のことです。   もう20年ほど前、千葉のとある海沿いの街で、夏休みの実習がありました。   たった2日で単位がもらえるということで、学校からの距離のわりに参加人数は多かったです。   実習では、自分でウニを捕まえて生態を観察することになっていました。   初日の朝イチで各々のウニを捕獲に行くはずだったんですが、私ともう一人は寝坊してしまって、捕まえることができなかったんです。 […]

  • 2025年11月7日
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クラスメイト

小学校のころ、ユウキという同級生がいた。 いわゆる知的障害者で、今でいう特別支援学級にいるような生徒だったんだが、俺の通ってた小学校にはそういう取り組みはなくて、俺たちと同じ普通学級に通っていた。 今思えば近くに特別支援学校があったから、障害のある子どもは最初からそっちに通っていたんだろう。 親が普通学級に入れたかったのか、とにかくユウキは俺たちと同じ授業を受けていた。 学年の人数も多くないから、 […]

  • 2025年11月2日
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エレベーター

これはあるビルのエレベーターにまつわる話です。 そのビルは7階建てで、当時私はそのビルの4階で働いていました。仮にAビルとします。 Aビルは昭和の終わり頃に建てられた、やや古びた見た目でしたが、中は比較的しっかり管理されており、新しい消防法などにも対応していたと思います。 Aビルにはそれぞれのフロアに1社ずつ、会社が入っておりました。ただ、3階だけはずっと空きでした。 ビルの使用者はほぼ全員、一階 […]

  • 2025年11月1日
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子供が育たない家

これは、母方の実家にまつわる話です。 母から聞いたことと、自分が体験したことが入り混じっているので、少し断片的になるかもしれません。   母の実家は山奥の小さな村にあります。地図にやっと名前が残っている程度で、道は細く、街灯なんてほとんどありません。   夜になると本当に真っ暗で、幼い私には、その暗闇が底知れず恐ろしいものに思えました。星がやたら綺麗なのも、逆に不気味に感じるくらいです。   そん […]

  • 2025年10月30日
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招待状

僕がこの話を聞いたのは、大学のサークルの飲み会の席だった。   趣味であるテニスのサークルで、週に2、3度はテニス終わりに集まってはたわいもない話をつまみに盛り上がっていた。   この話を聞かせてくれたのは1学年上のK先輩で、普段はあまりオカルトを信じるタイプではないが、この件だけは今でも腑に落ちないと語ってくれた。   「なあ、お前ら『閉店後のゲームセンター』って行ったことあるか?」   僕らが […]

  • 2025年10月24日
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画角の中の愁傷

心霊スポットにまつわる、友人の体験談です。 友人のCは写真家をしていまして、全国飛び回っては色んな情景をカメラに収めていたんですよ。 知らない土地を踏みしめて、自分の気に入った画角を見つけてシャッターを切る…この瞬間が堪らないのだと、Cは常々溢していましたね。   そんなCがいつものようにバイクを走らせ、とある地方の浜辺を撮っていた時だったんですが。 砂浜に下ろした靴が、砂ではない別の何かを踏んだ […]

  • 2025年10月23日
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人が狂う寮

私は全くオカルト話を信じない人間でしたが、ある体験を機に信じるようになりました。 一通り経験した出来事を、ここに記そうと思います。 九州から東京へ上京し、とある会社に入職した私。その会社に決めた理由の一つに、「女子寮」の存在がありました。 都内だと、8畳1Kのような部屋でも、家賃は高くついてしまいます。会社の福利厚生で提供される寮は、「7畳1K、水道光熱費込みで2万5千円」でした。 「入居者が女性 […]

  • 2025年10月17日
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昔の弟

私には弟が一人います。四つ下の弟で、姉弟仲はまあそこそこ。   二人とも実家には住んでますが、弟はもう大学生ですから、同じ小学校に通っていた時みたいに一緒に遊ぶことはなくなりました。   家族で食事をする時には普通に楽しく会話をするし、お互いの誕生日にはおめでとうとLINEを送り合うような、ごく一般的な姉弟仲だと思ってください。   そんな普通の弟が……怖いと感じてしまうんです。   どうしてかっ […]

  • 2025年10月12日
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夜を彷徨う足音

私が大学二年の春、住んでいたのは地方都市の古いアパートだった。   二階建ての木造で、壁も床も驚くほど薄く、隣のくしゃみまで聞こえるような場所だ。   月三万円という破格の家賃に惹かれ、迷わず契約したが、後になって「安いには理由がある」と痛感することになる。 私の部屋は二階の突き当たりで、隣には同じ大学に通う女性が住んでいた。   年齢は一つ下。小柄で黒髪をいつも一つにまとめ、化粧っ気もなく地味な […]