私はかつて、カナダに留学していたことがあります。
今から20年近く前、当時中学生だった私は、カナダの学校と交換留学生ということでカナダに1か月ほど留学することになりました。
カナダは実は恐竜の化石がよく見つかる地域で、多くの博物館を有している地味な恐竜大国であることをご存じでしょうか。
代表的な例はエドモントサウルス、カモノハシ竜で知られる白亜紀に生息していた草食恐竜です。
もう一つの代表例はアルバートサウルス。
このアルバートサウルスはあのティラノサウルスの先祖であることでも有名です。
さて、そんな恐竜大好き少年だった私はカナダに留学することを心から歓迎し、わくわくしていました。
勿論目当てはカナダの恐竜についての見識を広めることでした。
そこで、私は地元の教員に頼んで、地元の博物館に話を聞きに行くことになりました。
そこは多くの化石・恐竜の珍しい彫刻などがならび、とても満足したのでした。
そこでお世話になった科学者は、日本に行ったこともあるらしく日本語が堪能な方でした。
そこで彼はこういいました。
「君、恐竜を実際にみたことはあるかな」
私はもちろん首を横に振りました。
すると、科学者の男性は真剣な表情でいいました。
「私はあるんだ」
科学者の男性が話すところによれば、1980年代。
当時は科学者ではなく木材関係の会社で作業員として勤務していた彼はカナダの大きな山の中にスギの木を探しにいきました。
当時はまだ今よりも樹木が多く、伐採されてない地域が多くあったのです。
数名の作業員を連れた彼ですが、気が付けば他の作業員たちと離れてしまいました。
彼は多いに焦ったといいます。
何せ、ここはクマの多い地域。
襲われればたまったもんじゃありません。
男性は焦って帰ろうとすると、そこに5mほどの熊の死骸がありました。
彼は大いに焦りました。
やはり熊がいると、しかし考えればクマが死んでいるということはハンターが近くにいるのではないか、こう考えた彼はクマの死骸の周囲を散策しましたが人の姿はみえません。
そして、よくみるとクマは何者かにかみつかれたような噛みあとがあったのです。
そうすると、うなり声がどこから聞こえたので振り返ると、そこには6mほどの大きな恐竜がいたのでした。
男性はあわてて、逃げまどいなんとか高速道路に逃げおおせたといいます。
そして、彼はあの時の恐竜の正体を見つけるために大学に行きなおし学芸員としての資格をとったといっていました。
私は半信半疑でした。
ですが、あの時の男性の目はおそらく嘘をついているものではなかったのです。
ここで、おもい返してほしいのですが…カナダには有名な肉食恐竜「アルバートサウルス」がいます。
男性が見たのはその生き残りだったのかもしれません。
著者/著作:怪文庫【公式】(Twitter)