怪文庫

怪文庫では、多数の怖い話や不思議な話を掲載致しております。また怪文庫では随時「怖い話」を募集致しております。洒落にならない怖い話や呪いや呪物に関する話など、背筋が凍るような物語をほぼ毎日更新致しております。すぐに読める短編、読みやすい長編が多数ございますのでお気軽にご覧ください。

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ハカソヤ

ほんの数年前に知った私の母の故郷(四国のド田舎)の習慣の話です。 うちの集落にはハカソヤという女限定の変な習慣があります。 ハカソヤにも色々あって、大きく分けてお祝いの言葉に使う場合とお守りのことを指す場合があります。 お祝いの言葉のほうは、…

テンソウメツ

一週間前の話。 娘を連れて、ドライブに行った。 なんてことない山道を進んでいって、途中のドライブインで飯食って。で、娘を脅かそうと思って舗装されてない脇道に入り込んだ。 娘の制止が逆に面白くって、どんどん進んでいったんだ。 そしたら、急にエン…

お守りババア

地元のキチガイの話し。 オレが小学生だった頃、地元に有名なキチガイババアがいた。 あだ名は『お守りババア』 お守りババアは俺が通っていた小学校の正門前に、夕方頃になるといつも立っていた。 お守りババアは一年中厚手のコートを着ていて、同じくいつ…

カレハハナサナイ

これは1996年6月に、小学生を惨たらしく殺害した中学3年の男の子が容疑者として捕まり、世間を大いに驚かせた事件があった時の出来事です。 6月下旬の蒸し暑い日でした。 その日私は、メゾネットタイプの集合住宅を賃貸経営している田中さんという大家さん…

交換だから

田舎は閉鎖的で人間関係がすごく陰湿。私は小学生のとき3回転校して4か所の小学校に通った。 ちなみに全部、田舎の小学校。 全校生徒10人くらいなんてのはざらで、木造校舎だったり分校だったりした。 スーパーなんて車で1時間はかかるから移動販売車が来る…

首取りの祠

俺には5年前、Sという友達がいました。 Sとは高1の時に出会い、Sはオカルト話が大好きで、俺もオカルト話が大好きだったので、同じオカルト仲間として、よくつるんで一緒に心霊スポットとかも行ったりしてた。 でも俺は部活をやっていたので、Sは日頃…

後悔

今日ここで、私が9年前から苦しめられつづけている、後悔と恐怖の記憶を、この話を見た人に、ほんの少しづつ持っていってもらえればいいなと思い、ここにこうして書かしてもらいます。 実際になにかが憑くわけではありませんが、そう記述する事で、私自身の…

眠り稲

祖父が未だ子供の頃の話。 その頃の祖父は毎年夏休みになると、祖父の兄と祖父の祖父母が暮らす、田園豊かな山麓の村に、両親と行っていたのだという。 その年も祖父は農村へ行き、遊びを良く知っている当時小学校高学年の兄と、毎日毎日、朝から日が暮れる…

鬼伝説の山②

鬼伝説の山①はコチラからどうぞ 俺はさすがにつかれてきた手を耳から話した。 ドン! 俺は後ずさった。扉全体が揺れたのだ。 続いて、また扉が固いものにぶつかった音をたてて振動する。 体当たりしているのだ。 ノックといい体当たりといい、倉の外にいるモ…

鬼伝説の山①

俺が中学生のときだった。 いじめられっこだった俺は、夏休みになると祖母の住む田舎に帰省していた。 山に囲まれたA野という地区で、もともと俺の家族も暮らしていた。 だが母と祖母の仲が悪く、特に祖母が母の自分勝手な性格を嫌っていたのが大きな原因で…

お下がり

俺のうちは昔超貧乏で、欲しいものなんか何一つ買ってもらえなかった。 着てる服は近所の子供のお下がりだったし、おやつは氷砂糖だけだった。 そんな俺でも、義務教育だけはちゃんと受けさせてもらっていた。 ただし、勉強道具はすべてお下がりだった。 生…

リンフォン

先日、アンティーク好きな彼女とドライブがてら、骨董店やリサイクルショップを回る事になった。 俺もレゲーとか古着など好きで、掘り出し物のファミコンソフトや古着などを集めていた。 買うものは違えども、そのような物が売ってる店は同じなので、楽しく…

神様やってる

うちの母方の実家が熊本県にあるんですけど、ずっと実家に住んでいる母のお姉さんが、先日遊びにきました。 ちょうど『ターミネーター2』がやっていて、皆で見ていたんです。 その中のシーンで、核が落ちた瞬間かなんかの想像のシーンで、遊んでいた子供達が…

お札の家

2年程前の話ですが、つい最近完結(?)した話があるので書いていこうと思います。 長くなりそうで申し訳ないのですが、霊感0の自分が唯一味わった霊体験です。 広島県F市某町、地元の人間なら誰もが知る有名なスポットがある。「お札の家」と呼ばれたその場…

八尺様

親父の実家は、自宅から車で二時間弱くらいのところにある。 農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗るようになると、夏休みとか冬休みなんかには、よく一人で遊びに行ってた。 じいちゃんとばあちゃんも、「よく来てくれた…

旅館の求人

丁度2年くらい前のことです。旅行にいきたいので、バイトを探してた時の事です。 暑い日が続いてて、汗をかきながら求人をめくっては電話してました。 ところが、何故かどこもかしこも駄目、駄目駄目。 擦り切れた畳の上に大の字に寝転がり、適当に集めた求…

井戸の壁

小3の時だから、もう10年以上前の話。 片田舎に住んでたこともあって、ゲームとかよりも外で遊ぶことの方が多かった。 特に小1から仲の良かった俺、A、B、Cの四人は、リーダー格だったCの家に隣接してる結構深い林で、ほぼ毎日太陽が沈むまで遊んでた…

アケミちゃん②

アケミちゃん①はコチラからご覧ください。 5月の事件から1ヶ月以上過ぎた6月末、その頃になると警察も「何かあったら電話してね」と言って巡回してこなくなっていた。 俺自身、もう流石に無いだろうと勝手に思い込みかなり油断していた。 それがいけなかった…

アケミちゃん①

去年の5月に起きた話を。 大学に入学し友達も何人かできたある日の事、仲良くなった友人Aから、同じく仲良くなったBとCも遊びにきているので、今からうちに来ないかと電話があった。 時間はもう夜の9時過ぎくらい、しかもAのアパートは俺の住んでいるところ…

ヒッチハイク

今から7年ほど前の話になる。俺は大学を卒業したが、就職も決まっていない有様だった。 生来、追い詰められないと動かないタイプで(テストも一夜漬け対タイプだ)、「まぁ何とかなるだろう」とお気楽に自分に言い聞かせ、バイトを続けていた。 そんなその年…

地下のまる穴

これは17年前の高校3年の冬の出来事です。 あまりに多くの記憶が失われている中で、この17年間、わずかに残った記憶を頼りに残し続けてきたメモを読みながら書いたので、細かい部分や会話などは勝手に補足や修正をしていますが、できるだけ誇張はせずに書いて…

ドライブイン

この話はオカルトや怪談に入るのかどうなのか、ちょっと微妙な所なのだが、他に書くところもないし個人的には非常に怖かった体験なのでここに書きます。 それと、もう何ヶ月も前の事なので会話はうろ覚えの部分が多く、「当時こんな感じだった」程度に思いつ…

白ん坊

ほんのりよりは怖いと思うけれど、洒落にならない程ではないと思うお話投下します。 かなり長文になってしまう事お許しください。 時期や場所は詳しく言えないけれど私の父の実家がある場所にまつわるお話。 父の実家はとにかくドがつく田舎、集落には両手で…

巨頭オ

数年前、ふとある村の事を思い出した。 一人で旅行した時に行った小さな旅館のある村。 心のこもったもてなしが印象的だったが、なぜか急に行きたくなった。 連休に一人で車を走らせた。 記憶力には自信があるほうなので、道は覚えている。 村に近付くと、場所を…

悪魔の最大の目的

今から五年程前、俺が工房だったころの話をしますよ。 俺の家は教会で、親父が牧師をやってる。 まあ、俺はそんな真面目にキリスト教を信じてたわけではないんだけど、 でも、五年前にあれを経験してからは、少し信心めいたものを持つようになったかもしれな…

お盆の時期の墓参り

これは、私がまだ高校生の時の出来事です。 その日はとても蒸し暑い日でした。 私は両親、兄2人と私のごく普通の5人家族の末っ子です。 お盆ということもあり家族で父方の祖父母の家に行きご先祖様のお墓参りに向かいました。 祖父母の家で父方の姉夫婦の…

異世界と現実の間

私はある山深い田舎の村に住む、女子中学生です。 小学校と中学校が一緒になっていて、全校生徒が5人しかいないような学校です。 私は田舎の閉鎖的なところが嫌いだったので、高校はぜったい都会にいくんだ、そして刺激的なことをいっぱいしよう、と考えてい…

クマのぬいぐるみ

これは20年以上前の話なのだけど、私は3歳の時クマのぬいぐるみをおばあちゃんからもらった。 なんかリサイクルショップで買ったって言ってた気がする。 その時の私の体格にたいして、そのクマのぬいぐるみはとてもサイズ感があっていたし、もふもふして…

水浸しの女性

大学生の娘の帰りが遅くなると、駅に車で迎えに行きます。 その日も夜11時を過ぎたので駅まで迎えに行き、ロータリーに車を路駐して娘が来るのを待っていました。 私のすぐ後ろに路駐している車から女性の大きな声が聞こえたので気になってミラー越しに後…

扉の向こうの黒い影

私の家内の実家は、中央本線の藤野駅から車で20分ほど山間部に入ったところにあります。 陣馬山への入口にも当たるため、気候のいい時期などにはハイカーをよく見かけます。 実家には家内の母親が愛犬のラッキーと住んでいて、2週に1どぐらいの間隔で、家内…