怪文庫

怪文庫では都市伝説やオカルトをテーマにした様々な「体験談」を掲載致しております。聞いたことがない都市伝説、実話怪談、ヒトコワ話など、様々な怪談奇談を毎週更新致しております。すぐに読める短編、読みやすい長編が多数ございますのでお気軽にご覧ください。

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あのマンション

父方の親族は「見える」人たちばかりで、彼らの体験談をよく聞かされていた私は、幼い頃から、いわゆる「実話系怪談」に触れて生きてきました。 しかし、私自身はうっすらと「なんかここ、いやだなあ」という気配を感じたりする程度で、ハッキリと姿を見たり…

4人目の真相

私が大学生のときの話です。 私の彼氏がオカルト好きで、当時流行っていた肝試しをしたいと突然言い始めました。 場所は大学から少し離れたところにあるトンネル。 そこでは丑三つ時に1人で歩くと異世界に連れていかれるといった話や、1人で歩いているはずな…

深夜の豪雨

よう子は、地方の大学の3年生。親の仕送りだけでは足りず、アルバイトを続ける日々。 就活のプレッシャーを感じつつも、今日もアルバイト。 先月から新たに加えたのが家庭教師。交通の便の悪い地方なのでバイト先の家へは車で通っている。 アルバイトに通う…

幽霊を噛んだ話

あれは今から5年前の出来事です。 そのころ、自分は宇宙人などのSFは信じていても、幽霊などの存在は信じていませんでした。 というのも、自分の出身が長崎であるためです。ご存じの方も多いと思いますが、長崎には第二次世界大戦において原子爆弾の投下さ…

落とし物のガラケー

夕方、学校からの帰り道、友達と他愛ない会話をしながらいつもと同じ時間に同じように帰宅していました。 友達と別れたあとは山道の脇を通るコースでしたが…車道の端の方に黒いものがポツンと落ちていました。 近づいてみてみるとそれはまだ綺麗で新しそうな…

心霊系Youtuberの末路

怖い話をしていると、霊が寄ってくるって言うじゃないですか。 あれ、本当のことじゃないかなと勝手に思っているんですよね、私。 直接私が何か体験したとかじゃないんですけど、推してた動画配信者グループが、たぶんそういう要因で引退しちゃったので。 そ…

先祖様の城山

これは私が実際に体験した話です。 あれは私が中高生くらいだったはずなので、もう10年以上前になりますか。 当時は祖父母が健在で、長期休みの折には親の帰省がてら泊まりに行ったりしていました。 その家の裏には、祖父のご先祖様が使っていたとされる山城…

不気味な公衆電話

私は中学生のころ、地元で流れていた奇妙な都市伝説に巻き込まれることになった。 その話を最初に聞いたのは、放課後に友達の一人からだった。 公園の近くにある古びた公衆電話についてだった。 誰もが「あの場所は夜に行くな」と口を揃えて言っていた。 そ…

足をコチョコチョ

私は人生60年を軽く超えています。 母親の影響なのか小さい頃から霊感が強かったようで怖い思いをたくさんしてきております。 その手のモノを見たことがある方はわかると思うのですが、そのモノ全体は周りの色とは違って少しグレーがかっていて、やっぱり…

古い自動販売機

これは、俺が大学生の頃に体験した不思議な出来事だ。 もう10年以上前の話だけど、今でも鮮明に覚えている。 あまりに奇妙な体験だったので、これまで誰にも話したことがなかった。 でも、最近似たような体験をしたという書き込みをネットで見かけて、俺も記…

山城の夕暮れ

私は、名古屋市に住んでいるSと申します。 無類の城好きで周りからは「城フェチさん」と言われる程、北は北海道松前城から沖縄首里城まで全国の城を約2000城の攻城しております。 コロナウィルスで大騒ぎになった5年ほど前の10月の終わり頃に名古屋の…

危険な呪い

これは私がまだ小学校の頃に体験したお話です。 当時の私は好奇心旺盛で、呪いやら怪談やらに興味を持ち、図書室に通い詰めては子供向けの呪いの本を借りまくったり、親戚に「怖い話ない?聞かせて!」と聞きまくる、自分で言うのもなんですが恐らく相当厄介…

天井の人形

これは、大学時代に体験した話。 俺が住んでたのは、大学から少し離れた古い寮で、築50年以上は経ってるようなボロい建物だった。 家賃が安いからそこに決めたんだけど、古い建物特有の雰囲気があって、最初はちょっと気味が悪かった。けど、それもボロさの…

嘘つき

私、幽霊って信じてないんですよ。 これを言うといろんな人に驚かれるんですけどね。あなた怖い話好きだから、てっきり信じてるのかと思ってたって。 でも好きなのと信じてるのとは別問題だと思うんですよね。 いわゆる幽霊や怪異の目撃談や体験談なんてあり…

呪いの中古ナビ

前職で、中古車販売店の営業をしていたときの話。 中古車を販売する時、というよりは仕入れてきた時に確認する必要があったのが、ナビのユーザーカスタム情報でした。 目的地履歴としてどんなトコロに行ったのか丸わかりだったり、登録地点として自宅なんか…

ウサギの人形

私には幼いころからの親友がいる。 親同士が産婦人科で知り合い、お互い第一子で出産予定日が近かったことから仲良くなったそう。 母たちはお互い専業主婦だったこともあって、互いの家に行き来するようになり、あっという間に意気投合、親友の間柄になった…

念仏踊り

あれは5歳ころのこと、父親の姉が亡くなったと知らせが来た。 母親は慌てた様子で喪服に着替えて「お父さんにご飯を食べさせて、冷蔵庫に昨日の煮物が入っているからね」と言い残して出て行ってしまった。 父は脳こうそくで倒れて、半年、自宅で寝たきり、母…

消えた老人

俺が高校生だった頃、ある不可解な体験をしたことがある。 いつもの通学路での出来事だった。 学校から自宅に帰る途中には、古びた踏切があって、そこを渡るのが俺の日課だった。 その踏切は周囲にあまり人気がなく、昼間でも薄暗い感じがして、何か不気味な…

発光する雲

年始早々に祖母が倒れたことをきっかけに孫である私は大好きなおばあちゃんの介護をしていました。 一緒には住んでおりませんでしたが当時住んでいた家と実家は近かったため日中は実家のいる祖母の家に行きおばあちゃんとお話をしたり、日常のサポートをしる…

ドッペルゲンガー

これは、私の友人が体験した話です。 友人は、とあるバントの追っかけをしており、都内のライブ会場(小規模)に頻繁に足を運んでいました。 そのバンドには、ファン同士のコミュニティがいくつかがあり、彼女もその1つに所属していたそうです。 コミュニテ…

怪奇現象

本当にあった体験談で、私は怖い話に弱く、書くのも怖いので、怖い表現は避けて書かせて頂きます。 私の妹は、霊感が非常に強く、子どもの頃からよく、幽霊が見えると言っていました。 一方、子どもの頃の私は怖いものが苦手で、目に見えない世界のことを信…

19時24分発

ある日僕は夢を見て、その夢の中で電車に乗りました。 いつも仕事の帰る時に乗る「19時24分発」の電車です。 大体いつも少し残業をして、そろそろこの辺で終わりにするか、と片付けを済ませて早歩きで駅に向かいます。 そうするといつもこの時間の電車に乗っ…

トンネルと迂回路

静岡県伊豆半島の某所、海沿いを通る国道にあるトンネルは数多くあるのですが、その中の一つのトンネルで起きた話です。 そのトンネルは、脇に歩道が無い車両専用のトンネルとなっていて、歩行者はトンネルの横にある海沿いの迂回路を通るようになっています…

廃病院

俺が大学生の頃オカルト研究会に参加してて、その時に噂になった都市伝説なんだけど、当時、研究会の活動としていろんな心霊スポットに行ってたのよ。 オカルト研究会には5人所属していて、心霊スポットに行く際は必ず5人で行くというルールで、記録として映…

バスの怪異

その年は記録的な酷暑が続き、毎日のようにニュースで取り上げられていた。 そんな蒸し暑い夏の夜の出来事。 俺は日差しが照りつける空の下、毎日外回りの営業のため一日中歩きまわていた。 その日の夜も汗だくで仕事を終え、帰路につくために停留所でバスを…

薬師如来

東京上野に勤務していた会社がありました。 支店勤務の私は、月にいち1.2回は上野の本社会議に出席するため、出かけて行きます。 会議は昼過ぎから4時で終了。 他の支店長たちは、だいたい飲み会に行きますが、お酒が飲めない私は解散とともに、上野の森に行…

地下の闇

先月、私の故郷である街で工事現場の路面が陥没して重機が転落、作業員2名が重体という痛ましいニュースがあったのを新聞で見てふと奇妙な事を思い出したためその事についてお話させて頂きます。 件の私の故郷は太平洋に面した世界的に有名な家電メーカーの…

彼女が見たもの

高校卒業後、東京で一緒に住む約束をしていた彼女が、僕と住むために選んだ物件。 木造2階建てのアパートの2階部分。 家賃は3万9千円。 玄関の電器は豆電球で、電球のソケットにスイッチがあるタイプ。 帰ってきて真っ暗な玄関を明るくするには骨が折れた。 …

特級呪物

某漫画が話題の人気作になってから、「呪物」とか「特級呪物」って言葉がだいぶ一般化したよね。 「呪われたナンチャラ」みたいなモノは前からホラー番組でたまに取り上げられることはあったけど、それが「特級呪物」って呼び方で紹介されるようになったのっ…

カブトムシ

仕事がハードで次の休日はリラクゼーションタイムを過ごしたい… 忙しい毎日を過ごしていたMは彼女とキャンプ場へ訪れた。 Mは彼女とキャンプ場で久しぶりに自然にかえり、バーベキューやアクティビティを楽しんだ。 帰り際、キャンプ場の駐車場付近の道路で…