2026年1月29日 0件 赤い目の人形 僕が大学生の頃の話だ。 当時、地元の山奥にある有名心霊スポットでもある廃村に興味を持ち、友人と探検に行くことになった。 噂では、そこには古くから変わった風習が残っていて、村人の行動は普通の常識では測れないと言われていた。 僕たちは心のどこかで怖いと思いながらも、好奇心のほうが勝っていた。 その日、日が落ちる前に村に到着した。 建物はほとんど朽ち果て、屋根が落ち、壁にツタが絡まっ […] 続きを読む
2026年1月23日 0件 見守り役 俺が昔、林業の手伝いで隣町ではあるが山のほうに滞在していた時の話です。 そこは観光地から外れた小さな村で、地元の人はよそ者にあまり口を開きませんでした。 俺も最初は、数日だけの滞在だから気にすることはないだろうと思っていました。 ただ、村に足を踏み入れた瞬間から、どこか普通じゃない空気が漂っているのに気づきました。 初日に村の世話役(現場監督的な人)の中年男性に会いました。 彼は無口で、目だけ […] 続きを読む
2026年1月15日 0件 おすそわけの家 俺が大学生だった頃の話だ。 夏休みに帰省したとき、ゼミの先輩・Kと久しぶりに会った。Kは俺とは異なる県で隣の県内の出身で、山間の集落に実家がある。 そのときKがぽつりと話してくれたのが、この話だった。 Kの地元は、山に囲まれた小さな集落で、今では住人も十数世帯ほど。コンビニも信号もなく、夜になると真っ暗になるような場所だ。 けれど、Kはその静けさが好きで、毎年お盆には必ず帰っていた […] 続きを読む
2026年1月11日 0件 事故の多い道 「道路設備が事故で破損したんだ。修復手続きよろしくね」 よくある通常業務。私は事故現場に向かい、破損状況を記録しながら、周囲で農作業をしているおじいさんに声をかけた。 「こんにちは。お仕事中ごめんなさい。ここであった事故の修繕手続きで調査に来ました」 おじいさんは人の良さそうな笑顔で対応してくれる。 「俺でいいのか?役に立つかなぁ」 よかった。お話をさせてもらえそうだ。 「単独の、車の事故と聞きま […] 続きを読む
2026年1月2日 0件 祀られた女 私の故郷は山間の小さな集落で、人口は百人にも満たないような場所でした。 今でこそダム建設でほとんどの家が移転しましたが、子どもの頃はまだ人の暮らしが残っており、奇妙な風習も数多くありました。 中でも、村の北側にあった「祀女(まつりめ)様」という存在だけは、今でも忘れられません。 祀女様というのは、村の古い祠に祀られている“女性の霊”のことでした。 村では年に一度、集落の代表の家がそ […] 続きを読む
2025年12月31日 0件 夜鳴き 俺がまだ中学生の頃、母方の実家がある町で奇妙なものを見た。 正確に言えば、“見た”というより、“聞いた”のかもしれない。 それは、今でも思い出すたびに背筋が冷える。そんな音だった… 母の実家は、県境の山奥にある古い集落だった。山と田んぼに囲まれた小さな集落で、電車の駅から車で30分ほど。 電車に乗れることと壮大な庭に山もある。近所には歳の近い子達もいた。都会じゃ味わえない冒険なんか […] 続きを読む
2025年12月12日 0件 黒い呪い袋 これは、私がまだ地方の大学に通っていた頃、実家のある集落で実際にあった話だ。 あの一件以来、私は“神社に奉納されたものを触ってはいけない”という言葉を心から信じている。 私の地元は、山間部の小さな集落で、人口も100人を切るくらいの限界集落だった。 夏になると決まって「火伏せ祭り」という行事があって、集落の中央にある小さな社に、家ごとにお供えをしていく風習があった。 お供えといっても、お酒やお […] 続きを読む
2025年11月21日 0件 ない部屋 これは、俺がまだ建築設計の仕事を始めて2年目くらいの、本当にあった話だ。まあ、信じるか信じないかは、読んでる人に任せる。 俺たちの仕事ってのは、キラキラした新築の設計だけじゃない。時には、築何十年っていう古い建物の改修とか増築に関わることもある。 その日も、とある地方都市にある古い旅館の改修案件で、俺は先輩の佐々木さんと一緒に現地調査に来ていた。 その旅館は、明治時代に建てられたってい […] 続きを読む
2025年7月25日 0件 武者人形 これは、僕がかつて体験した話です。 僕の実家は所謂、旧家であり地元では少し知られた苗字を持っています。 アレを体験したのは、桜の花が咲き始めた頃でした。 当時の僕は、高校に入ったばかりでした。 毎年この時期になると、端午の節句にあわせて【武者人形】を床の間に飾るのが僕の実家の恒例の行事でした。 もう、高校生なのにいつまで子供じみたことに付き合っていかなければならないのかと、少し辟易して […] 続きを読む
2025年5月23日 0件 石の力 私の実家には「小岩石」(仮)と呼ばれている石がありました。 父に聞いた話では、これは先祖代々山岸家に受け継がれているものらしく、大切にしないといけないとずっと言われてきました。 私には兄が二人いるのですが、長男は山岸家を継ぎ、次男がその石を継ぐらしいです。 私はそれを聞いたとき、長男が全部継げばいいのではと思いました。 山岸家(仮名)に代々受け継がれてきた石であれば、長男が山岸家を […] 続きを読む