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2024年7月

  • 2024年7月30日
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写しとったもの

私は以前、葬儀会社で働いていました。 とはいっても個人経営の小さな会社です。店舗、と呼んだほうがいいくらいの。 葬儀の場というものは、まさに悲喜こもごもです。 映画などでそれをテーマにしたコメディがあるくらいに、ときにはドタバタとすることもありました。 一方で人の感情の暗い一面をみることも日常でした。   あれは私が入社して3年目だったかと思います。 70代で急死した男性の葬儀を執り行うことになり […]

  • 2024年7月28日
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目を開けてはいけない神社

私の父方の祖父母は北海道のK村という場所に住んでいました。   海の近くの非常に小さな村で、子どもの足でもほんの1時間足らずで一回りできてしまうような場所です。   両親が共働きだったため、幼い頃は夏休みなどの長期休みの度に祖父母に預けられていました。   狭い田舎町、友達もいなければ遊ぶ場所も無く、昼間は海辺をふらふらしたり、村の廃校にある申し訳程度の遊具で遊んだりして時間をつぶすのが常でした。 […]

  • 2024年7月27日
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ピエロの恐怖

これは私が幼少の頃体験した話です。   私は三人兄弟の真ん中で、二つ上の兄はとても頭が良く優秀、三つ下の弟は優しい性格の活発な男の子です。   そんな二人に挟まれて自分はある意味何の取り柄もない男でした。   両親から兄と弟は可愛がられていましたが自分だけは何故か放って置かれることが多く少し卑屈な毎日を過ごしていました。 「こんな境遇、自分だけなのか」と不審に思っていたのですが、三人兄弟の友人がい […]

  • 2024年7月26日
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チャイムを鳴らす男

これは私が初めて青森県で一人暮らしをしていた時の話です。   仕事の転勤で都内から青森に行くことになりました。   今まで旅行などでも青森県には行ったことがなかった私は新たな環境に何故だかワクワクしていました。   引越し先は青森市内の会社が手配してくれたオートロック式のマンションです。   私は元の家から送ってきた荷物を整理していました。   なんとか整理もひと段落し、明日から会社があるというこ […]

  • 2024年7月23日
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雨の日

これは私が小学生の時の体験です。 当時、私には仲の良い友人が3人いました。 みんな幼稚園から一緒で同じ小学校に入学。 いつも一緒で、休み時間だけでなく、放課後も家に帰って荷物を置いたらすぐ集合して遊んでいました。   その日は梅雨半ばの小雨の降る蒸し暑い日でした。 あいにくの天気でしたが、みんなで公園で遊ぶ約束をしていました。 というのもこの時の私たちは、公園の池に湧くアマガエルを誰が一番沢山捕ま […]

  • 2024年7月21日
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ヒバロ族のお面

これは私が小学校低学年頃、今から40年以上昔の話です。   私の家は祖父母と同居していてその祖母には戦前ブラジルに移住した兄がいました。   その兄はだいぶ前に亡くなってしまっていたようなのですがその息子、祖母にとっては甥に当たる人物が日系二世としてブラジルで農場を営んでいました。 その甥がある年の正月に来日することになり祖母のところにも遊びに来ることになりました。   そんな珍しい来客が来るにあ […]

  • 2024年7月20日
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あの夜見た女の子

これは私が小学生の時に体験したお話です。 私は当時、鼻炎に悩まされていてよく鼻水が止まらない小学生でした。 そんな私は2階建ての一軒家に、両親と弟2人と5人家族で暮らしていました。   2階の寝室で家族全員川の字で寝ていたある夜、ふいにトイレに行きたくなった私は寝室を出て、階段を降り1階のトイレへ行きました。   トイレで用を足し、2階へ階段を上っていると、鼻がむずがゆくなってきました。 残念なこ […]

  • 2024年7月19日
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貰った御守り

このは私が20代前半に体験した話です。   その頃、私は就職活動中で、色々な会社の面接を受けていました。   しかし、不景気などが影響してなかなか会社の内定がもらえずに苦しんでいました。   一日に会社の面接を二、三件はしごして受けては一人暮らしのアパートに帰宅する毎日を送っていたのですが、そんなハードなスケジュールをこなすうちに精神はどんどん疲弊してしまい、しばらくの間、体がだるくコンビニに行く […]

  • 2024年7月15日
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苗代田

私の住んでいる近畿地方のある小さな町の風習とそれにまつわる話です。   一般的に、田植えの前に「苗代田」と言って、稲の苗を15センチほど密集させて育てるのですが、私の住んでいる町ではその苗代田にその農家の人が育てたお花を泥に突き刺すようにしてお供えする風習があります。   苗代田と言うのは、プラスチックの枠に稲の苗をみっしりと植えていて、それを何枚かブロックのように水を入れた畑に置いてある程度まで […]

  • 2024年7月14日
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鏡の中の私

私が最初に違和感を覚えたのは、ある雨の朝だった。   いつものように洗面所の鏡を見たとき、そこに映る自分の表情が、どこか違うように感じたのだ。   目つきが少し鋭く、口角が微妙に上がっているような…。   しかし、よく見直すと何も変わっていない。気のせいだと思い、その日は会社へと向かった。 それから数日が過ぎ、鏡の中の「私」の変化は徐々に顕著になっていった。   髪型が少し違う、肌の色が若干明るい […]