不思議な話 2025年12月31日 0件 夜鳴き 俺がまだ中学生の頃、母方の実家がある町で奇妙なものを見た。 正確に言えば、“見た”というより、“聞いた”のかもしれない。 それは、今でも思い出すたびに背筋が冷える。そんな音だった… 母の実家は、県境の山奥にある古い集落だった。山と田んぼに囲まれた小さな集落で、電車の駅から車で30分ほど。 電車に乗れることと壮大な庭に山もある。近所には歳の近い子達もいた。都会じゃ味わえない冒険なんか […] 続きを読む
ヒトコワ・人怖 2025年12月26日 0件 藁人形 これは僕が大学に通うために、初めて部屋を借りたときのことです。 いくつかの不動産屋さんに案内してもらいましたが、大学の近くには古いアパートばかりでした。 正直に言うと、せっかくの大学生活なのに古臭いアパートには住みたくないと思っていたのです。 めぼしい物件も見つからず、半ば諦めかけていた頃のことです。ある不動産屋さんで、比較的新しいマンションを紹介してもらいました。 ただしその物件は、大学から […] 続きを読む
不思議な話 2025年12月19日 0件 カーテンのない部屋 これは、わたしが出産後、いろいろな事情のため、僅かな間、子供と一緒に隠れ住んだ古いアパートで起きた出来事です。 そのアパートは、築40年以上は経っていて、見るからに傷みが進んでいました。 しかし当時のわたしは貧しく、また、できるだけ早く子供と住むことができる場所を見つける必要があったのです。 そしてそのアパートは、敷金礼金が不要であり即日入居可かつ家賃が破格に安かったため、他を選ぶ余地があ […] 続きを読む
不思議な話 2025年12月18日 0件 化野念仏寺 7年前のことです。当時私は不妊治療を始めて5年が経っていました。 辛い治療に疲れゴールの見えない毎日にストレスを感じていました。 ある時病院の待合室でふと目にした雑誌を何気なく開いたところ、京都の化野念仏寺の写真が載っていました。 私は初めて知る場所だったのですが、その日からなぜかその場所が気になって仕方なくなりました。 気にしているせいかもしれませんが、たまたまつけたテレビで念仏寺が映っていたり […] 続きを読む
不思議な話 2025年12月12日 0件 黒い呪い袋 これは、私がまだ地方の大学に通っていた頃、実家のある集落で実際にあった話だ。 あの一件以来、私は“神社に奉納されたものを触ってはいけない”という言葉を心から信じている。 私の地元は、山間部の小さな集落で、人口も100人を切るくらいの限界集落だった。 夏になると決まって「火伏せ祭り」という行事があって、集落の中央にある小さな社に、家ごとにお供えをしていく風習があった。 お供えといっても、お酒やお […] 続きを読む
不思議な話 2025年12月5日 0件 声 俺は夜勤の仕事をしていて、家に帰るのはいつも朝方になる。 その日も、夜通し働いて体はクタクタだった。 普段なら帰りの道もぼんやり歩いてしまうのだが、なぜかその日は街灯に照らされた歩道の影や、車の排気音が妙に気になった。 朝方の街はいつも静かだが、今日は少し違った。小さな物音にすら神経が反応する。 「早く帰って寝たい」心の中で何度もそう思いながら、アパートの廊下を歩く。 自分の部屋の前に立つと […] 続きを読む
不思議な話 2025年12月1日 0件 北側九軒 東北の山あいに、小さな集落がある。戸数はわずか二十軒足らず。道を挟んで北に九軒、南に十軒。 ごく普通の農村だ。 だが、この村には長年、外にはあまり語られない噂があった。 北側の九軒では、必ず誰かが自ら命を絶つ――。 記録をたどれば、最初は三十年ほど前。 ひとりの農家の主人が蔵の梁に縄をかけ、首を吊った。 その数年後には、隣家の嫁が川に身を投げた。 さらにそれから数年、別 […] 続きを読む