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被災災害・事件事故

  • 2026年5月22日
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片面の怨念

カセットテープって今の時代じゃあまり馴染みが無いでしょう。   私も道端に落ちているプレーヤーを見つけた時、それとわかるまでちょっと時間がかかりましたから。   野ざらし同然に落ちていましたから、手に取っても最初は動くとは思ってなかったんですよ。でも確認したら中にテープが入っていて、驚くことに電源もオンにできたので好奇心で再生してみたんです。   実際の音声はもう少し途切れ途切れでノイズ交じりでし […]

  • 2026年3月21日
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家の前の缶

あれは私が就職して一年目の秋のことでした。   仕事にも慣れてきて、残業で夜十時くらいに帰る日々が続いており、忙しいながらに充実した日々が続いていました。   そんなある日のこと、家に帰ると、マンションの私の部屋の前に、ビールの缶が置いてあるのを見つけたのです。   なんでだろう、と思いつつ手に取って部屋に入ると、まあ何かの勧誘が来ていて留守中に置いて行ったのだろうと考え、その日は眠りにつくことに […]

  • 2025年12月1日
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北側九軒

東北の山あいに、小さな集落がある。戸数はわずか二十軒足らず。道を挟んで北に九軒、南に十軒。   ごく普通の農村だ。   だが、この村には長年、外にはあまり語られない噂があった。   北側の九軒では、必ず誰かが自ら命を絶つ――。   記録をたどれば、最初は三十年ほど前。   ひとりの農家の主人が蔵の梁に縄をかけ、首を吊った。   その数年後には、隣家の嫁が川に身を投げた。   さらにそれから数年、別 […]

  • 2025年10月24日
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画角の中の愁傷

心霊スポットにまつわる、友人の体験談です。 友人のCは写真家をしていまして、全国飛び回っては色んな情景をカメラに収めていたんですよ。 知らない土地を踏みしめて、自分の気に入った画角を見つけてシャッターを切る…この瞬間が堪らないのだと、Cは常々溢していましたね。   そんなCがいつものようにバイクを走らせ、とある地方の浜辺を撮っていた時だったんですが。 砂浜に下ろした靴が、砂ではない別の何かを踏んだ […]

  • 2025年6月20日
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返せるもの

2011年、3月11日。俺は大学を卒業したばかりで、春から東京の印刷会社に就職が決まっていた。そんな折に、あの東日本大震災が起きた。   あまりに衝撃的な映像が連日テレビから流れ、ただ家でニュースを眺めているのが苦しくなっていた俺は、社会人になるまでの短い空白を使って、ボランティアとして被災地に行くことを決めた。   向かったのは宮城県の気仙沼市。 大学時代に通っていた仙台から近く、知人のつてで受 […]

  • 2025年6月1日
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獣道

2007年の夏だった。   私は、岩手県釜石市を訪れていた。   目的はただひとつ、かつてこの地に暮らしていたという私の先祖の足跡を辿ることだった。(特にオカルト的な足跡巡りではない)   そんな最中、特に理由はなかったが立ち寄ったのが、小さな山を登り静かな林道の奥にひっそりと佇んでいる〇〇山不動寺という小さな寺だった。   本堂というには誰もいない、街角のお地蔵さんのちょっと豪華版のような寺には […]

  • 2025年5月17日
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呼んでいる

三十年前になりますが、阪神淡路大震災のときの話です。   祖父を亡くしてから、神戸市中央区で一人暮らしをしていた祖母。   祖母は、当時大阪府吹田市に住んでいた私たちの家に、数日前から泊まりに来ていました。   私の母が、祖母の娘にあたります。孫(私)の用事の日に合わせて、早めから来てくれていました。   しかし、用事が2日前に迫った1月16日。   祖母が「(亡くなっている)おじいさん(祖父)が […]