• 2026年4月2日
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蛙の嫁入り

私が小学生の頃の話です。   学校の近くに子どもたちの遊び場となっていた裏山があったんです。   今じゃあまり考えられないかもしれませんけど、当時はその山の中を仲の良い子たちとグループを組んで探検隊ごっこなんてして遊んでました。木の実を探して食べてみたり…洞穴のような所もあったので秘密基地を作ったりして、結構自然の中で楽しんでました。   そんなある日のこと。   私が5年生の時でしたね。   探 […]

  • 2026年3月31日
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抜け道

私は地方で営業の仕事をしている30代の会社員です。   実は私が30代前半の頃「きさらぎ駅」に近い体験をした事があるんです。   日頃は車で移動することが多いのですが、あの日はどうしても都合がつかず、山間部を通るローカル線を利用しました。   目的地は古い工場のある町で、最寄り駅は無人駅。何度も使ったことのある路線だったので、特に警戒心もなく、いつものように淡々と移動をこなしていました。   10 […]

  • 2026年3月30日
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逆さ地蔵

八尾(やお)いうたら、大阪の中でもよう知られた町や。古くは河内国、今はモノづくりの街として有名やけど、地元の人間の中にはな、昔からひっそり語り継がれとる話があんねん。   ほんまに昔の話や。八尾の外れ、恩智(おんぢ)神社の裏山に「塚の森」っちゅう小さい林があるんやけどな、そこに「逆さ地蔵」いう不気味な地蔵がおるらしいねん。いや、正確には“おった”っちゅうべきかもな。   地蔵さんが逆さまになっとる […]

  • 2026年3月27日
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音のない商店街

これは僕が数年前、山梨県の大月市に住んでいた頃に体験した話です。   大月市といえば、桃太郎伝説があったり、切り立った岩壁が特徴的な岩殿山(いわどのさん)があったりと、どことなく古風で少し不気味な雰囲気を感じさせる場所が点在しています。   当時、僕はそんな大月駅の近くにアパートを借りて、都内の職場まで中央線で通勤していました。   仕事が忙しく、帰宅するのはいつも深夜。大月駅に降り立つと、駅前こ […]

  • 2026年3月21日
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家の前の缶

あれは私が就職して一年目の秋のことでした。   仕事にも慣れてきて、残業で夜十時くらいに帰る日々が続いており、忙しいながらに充実した日々が続いていました。   そんなある日のこと、家に帰ると、マンションの私の部屋の前に、ビールの缶が置いてあるのを見つけたのです。   なんでだろう、と思いつつ手に取って部屋に入ると、まあ何かの勧誘が来ていて留守中に置いて行ったのだろうと考え、その日は眠りにつくことに […]

  • 2026年3月17日
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いないはずの客

数年前の秋、仕事の締め切りに追われてボロボロになっていた私は、突発的にどこか遠くへ行きたいと思い立ちました。   行ったことがない場所にしようと向かったのは、長野県下高井郡にある温泉です。   その場所は、石畳の道が狭い路地に続いていて、夜になるとカランコロンと下駄の音が響くき、まるで時間が止まったような、不思議な磁場を感じる町だとSNSで見かけたので、私は木造建築が重厚な、少し年季の入った旅館に […]

  • 2026年3月13日
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読んではいけない本

図書館に読んではいけない本があるという。   読むと必ず後悔してしまうらしい。   稀覯本なのか発禁になったものなのか詳細はわからないが、白っぽい表紙にあまり興味をそそられないタイトルであるという話を聞いた。   図書館や本とは縁のなさそうなギャンブルに人生の20%は支配されている友人に聞いたので信憑性に関してはかなり低いものと感じていた。   だいたい図書館の本は管理システム下に置かれており所属 […]

  • 2026年3月10日
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町の言い伝え

私の実家は神奈川県の田舎にあります。   近くには山も川もあり、とてものどかな場所です。近所のつながりが強く、近所のお年寄りから教わる町の言い伝えも多々ありました。   その中で、川に関して、ある言い伝えがありました。その川にある約200mの、橋のたもとに関することです。   小さい頃、私は学校が終わると、その橋のたもとで釣りをするのが好きだったのですが、釣竿を持って歩いていると近所のお年寄りから […]

  • 2026年3月7日
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安芸トンネル

広島県広島市に安芸トンネルという名前のトンネルがあります。山陽道上にあるトンネルで、よく事故が起こる場所です。   地元なのでよく通るのですが、なぜ事故が多いのかよく分かりません。特段きついカーブがあるわけでもないですし、トンネル内の照明が暗いということもないです。   今回の話は私がトンネルで実際に遭遇したものではなく、そこで起きた事故の話がめぐりめぐって私のところまで届いた不思議な話です。   […]

  • 2026年3月5日
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名前のない墓石

私が通っていた小学校の通学路に墓石が立っていました。   いかにも「お墓」の佇まいなのに名前もなく、誰かのお墓というわけでもないのかお花をお供えされているところも見たことがありません。   子供の頃は、それほど不思議に感じたこともなく誰かが噂話することもありませんでした。   中学、高校はその道を通らないのでその墓石のこともすっかり忘れていました。   大人になって肝試しをしようという話になり、ル […]